お久しぶりです、とぅるんです。
暑い日が続いていますね。日焼け止めを塗っても毎年しっかり日焼けします。
海外大学生の夏は大半をインターンシップや研究プログラムに費やしたりします。
去年の夏は他大学で研究に参加しましたが、今年はグリネルに残ってMentored Advanced Project (MAP)と呼ばれる研究プログラムに参加しています。今回はグリネルでの研究について紹介したいと思います。
グリネルに限らず小規模リベラルアーツカレッジへの進学を考えている人で研究リソースや大学院受験に向けた研究経験に不安を抱えている人に参考になればと思います。
MAPとは(期間、内容、成果、etc.)
グリネルでは全専攻においてMAPと呼ばれる研究プログラムが存在します。テーマも内容もそれぞれで、教授が定めた研究内容に基づいて少人数で行います。私の研究室では今年3人の生徒が参加していますが、うち他ふたりは少し別のプロジェクトに区分されているので、実質私の研究は一人で進めています。大きい大学や日本の大学の研究室と違って研究規模も人数も少ないので、限られたリソースでありながらも自発的に研究テーマや内容を決めていけるところが特徴だと思います。
派生:夏の研究についての過去の記事
ぐりねりすでの夏の研究について書かれた記事を自分なりにまとめてみました。・
- 生物のMAP(1応募までのプロセス、2MAP中の体験、りんろんさん)
- 生物の研究(他大学)(mayuさん)
- 数学のREU(他大学)(ラマさん)
- 宇宙系エンジニアリングの研究(日本)(こうたさん)
- 機械系エンジニアリングの研究(他大学)(自分)
- (グリネルの夏仕事)(な ゙さん)
基本的には毎年春学期にプロジェクト内容が学科から発表されて、それぞれの教授のもとに応募する形なのですが、学科や教授によっては話し合いのもと生徒主体で研究プランを決めたり、秋春学期中にMAPを継続することもできたりするようです。学年・専攻等に縛りはありませんが、プロジェクト別に必修授業が指定されていたりします。また1・2年生用にMIPという成果(後述)に対するハードルが低いプログラムもあったりします。つまり、生徒にとって研究機会が広く設けられており、小規模であるからこその経験を得られるのがいいところだと思います。
プログラムは10週間続き、週数回の教授とのミーティングを通して研究成果を報告したり今後の予定について話し合ったりします。成果については学科により様々だと思いますが、私の所属する物理学科では論文とリサーチポスター形式で提出します。ちなみに私の教授は毎朝ミーティングを開いてくれますが、聞くところによるとこれは多い方だそうです。確かに考えてみれば、多くて10人近く学生を持っている教授もいるので、頻度も人数に比例しそうです。
普段の1日(研究の流れ、学科内イベント、週末、etc.)
私の教授は専門が宇宙物理学で、その中でもクエンチ(quench; ガスアウトフローにより衛星内での星形成が止まること)している準惑星(dwarf satellite)のついて研究しています。主にシミュレーションデータを使った解析を続けていて、パソコンさえあれば出来る研究なのはグリネルという立地の悪さや研究設備の少なさをカバーしたグリネルらしい研究なのかな(笑)と思います。
毎朝9時から朝のミーティングを行い、前の日に起きた進捗状況やコードの問題点、読んだ論文について議論します。去年は研究中に論文を読むことを習慣化できていなかったので、毎週プレゼンする機会を設けられたのは自分にとっていい勉強になっていると感じます。
ミーティング終わりから午後は各自で作業に取り組みます。研究室ではPythonをデータ分析のメインに使っています。スケールの大きいシミュレーションデータを取り扱うので、データレンダリングや計算には効率化に気を付けています。Pythonは今まで何度もやってきたので、得意にしてきて良かったなと思います。
学科内では週数度のプレゼンテーションやディスカッションの時間があります。ここではそれぞれの研究室で何をしているのか発表したり、研究一般においてChatGPTをどう使っていけばいいかなどの議論もしたりします。自分でメールを書いて他大学の研究室に参加するのに比べて、多くの生徒が参加する研究プログラムではこういったイベントが設けられているのがいいところだと思います。夏の期間は大学内にもあまり人がいないので研究にのめり込みがちですが、行っている研究だけでなく他の人が何をやっているのか聞けたり単純に他の人と交流できるのは魅力ですよね。
インターンシップも研究も大体毎日9-5時あたりの週40時間勤務でしょうか?土日は研究のことを考えずに遊んで、と思ってたのですが、最近はちょっとコードの手直しにと研究室に来たりもします。グリネルの夏は人気も少なく田舎ライフを楽しむにはとてもいい季節だと思います。東京に比べて30度も越さずそこまで暑くもないので、過ごしやすいのでないでしょうか?大学から近隣のデモインやアイオワシティにシャトルも定期的に出るので、アジアンスーパーに行って買い出しに出かけたりショッピングモールで買い物もできたりします。とはいえグリネルにいる間はやることも大してないので車がないととても不便です。自分はテレビゲームと野球を観るのが好きなので週末はほとんどテレビの前で過ごしてます。
ここまで通してみて・大学院受験の悩み
ここまで7週間過ごしてみて、グリネルという小さな大学でも自分のやりたい研究ができることに驚きです。学期中は授業や課題が多くなかなか自分のやりたいことに手を付けられないので、こうしたまとまった時間でやりたいことができるのは夏休みのいいところですね。私は今年大学院受験を考えており、自分の将来を考えながらプログラムを調べたりと大変です。どういった進路であっても、自分の納得できる形で進学したいなと思うばかりです。来年の頭に良い報告ができると良いなと思っています。
とぅるん
コメント
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