こんにちは、りんろんです!
前回は早期卒業について書きましたので、今回は引き続き卒業に関して書きたいと思います。 グリネルの学生たちは卒業後色んな道を歩みます。 就職をする人もいるし、Gap Yearを取る人もいます。 大学院へ行く生徒も多いです。 自分は卒業後、勉強を続けることに決めましたので、秋学期は大学院の申込書を書いたり、面接を受けたりしました。
大学と大学院の違い
大学院と大学は似て非なるものです。 高校の時はよくnicheやcappexのサイトを使って大学を調べていましたが、大学院を調べるのにはこのようなサイトは自分にはあまり役にたちませんでした。 自分は食品科学を院で勉強したいので、食品科学のプログラムを探す為に色々検索しましたが、出てきた答えは矛盾したり、大学院とは関係ないものが多かったです。 大学院の探し方は後で説明します。
大学によるかもしれませんが、個人的にはグリネルでは色んな分野を広く浅く学んで、大学院では一つの分野を狭く深く学ぶのだと思います。 リベラルアーツの大学では自由に科目を選択できますが、大学院では決めた分野以外に勉強する機会は少なく、その代わりに一つのことを深く勉強することができます。
大学生と大学院生の日課も違うと思います。 大学生は授業を受けることが主ですが、大学院生*は授業を受ける以外に、自分の担任である博士の研究補助やティーチングアシスタント(TA)を受け待つことが前提となっています。 その代わりとして担任博士より給費を受けることができます。
*専門によるかもしれません。 あくまでも理系の院生はこうだと思います。
大学院生は、自身の勉学研究よりも、職務を担う割合が大学生よりも多いことが図からわかるかと思います。 今では大学へ行く人は多いですが、大学院は必ず行く必要はないのです。 大学卒業後、「他にすることがないから、大学院でも行こうか」と言う曖昧な気持ちで大学院には行かない方がいいと思います。 でも大学院へ通いたい理由さえあれば、後で辛くなっても、自分の考えた理由は辛さを乗り越える力となると思います。
“良い”院はどう決めますか?
ランキングだけでは良い院は決めにくいと思います。 専門にもよりますが、自分の場合、食品科学のランキングはあまり頼りになりませんでした。 サイトごとに違う条件でランキングが決められてたり、たまに大学院生にはあまり関係のない条件が加えられていたりしました(例えば大学生に与えられる奨学金)。 古典的な理系のプログラム(化学、生物、物理とか)は一応頼りにできるランキングがあると先輩から聞いていますが、その先輩は最終的にはランキング関係なく自分で決めたらしいとか。
自分の場合、ランキングは頼りにならなかったので、このような感じで申請する大学院を決めていきました:
1.専門と関係している団体のウェブサイトで大学院のプログラムを探す
IFTは多くの食品科学者が所属する団体なので、IFTのウェブサイトで大学院のプログラムを探しました。
2.プログラムの内容を調べる
PhDプログラムのほとんどは大学もしくは教授が全額払ってくれます。 自分はマスターズプログラムを探していたので、その有無と奨学金が出るのかも調べていました。
3.大学院について調べる
これは大学を探す時と同じだと思います。 次の二〜六年間は大学がある街に住むことになるので、そこの地域についても調べておくと、具体的にどんな生活を送ることになるのかを想像しやすいと思います。 車が必要か公共機関で通学できるかなども調べておくと、もし後で引っ越すことになれば、何が必要なのかなんとなく予想がつくと思います。
4.各大学のfaculty pageで教授の研究を読んで、自分が興味ありそうな研究を行なっている教授をまとめる
これが一番大変でした。サイトによって情報が不十分だったりしたので、Research GateやGoogle Scholarで検索する必要がありました。 自分が検索している時、ブラウザーはタブの嵐でした(笑)
大変だと思いますが、これはサボらないでください。 大学院生は研究をすることが前提なので、興味もないのに研究を始めてしまうと続けにくいと聞きました。
5.(4)でまとめた教授へメールを送る
はい、思い切って送ってください! 教授に直接メールを送ることで、自分が教授の研究について勉強したこと+教授と研究内容に興味をもっていることが伝わります。 その上、メールを送ることで、教授があなたの申込書を読んだときに、あなたのことを覚えているかもしれません。 これはネットワーキングの一つの技です^ ^
自分も最初は躊躇しましたが、送っているうちに慣れました。 最悪返事が無いだけなので、返事がなくても落ち込まずに、他の返事を待つといいと思います。 もしかしたら面接のチャンスが舞い込んでくるかもしれません!
大学院のリストはできましたでしょうか? この五つの点で8−10**ヶ所選べたら、あとは申込書や面接の準備をするだけです\(^-^)/
**8−10は以前教授に聞いたときに言われた数字です。 必ずしもこの数の分だけ必要ということではないので、8ヶ所なくても焦る必要はないです。 専門にもよるので、もしかしたら、その専門を教えているプログラムが少ないのかもしれません。
教授との面接の準備
就職する時に受ける面接とは少し違います。 服装や礼儀等は変わらないのですが、準備する内容は違います。 将来一緒に働くかもしれない教授との面接は緊張しますが、相手も生徒を募集していることを忘れず、自信を持って話すといいと思います。
では具体的に、どう準備すればいいのでしょうか? 自分は面接を受ける一、二週間前からこんな感じで準備を進めていきました:
- なぜ大学へ行きたいかを書き出す。
- 自分が入りたいプログラムの詳細を読む。
- この大学のプログラムがなぜ自分に合うのかを書き出す(大学でXXを取っていた、XXのボランティア活動・バイト・会議・研究の経験、等)
- 面接する・される教授についての情報を読む(所属している組織、研究の内容など)。
- 教授がこの二、三年以内に出版した論文を三冊読む(Research Gate, Google Scholarで探せます)
- もし研究所サイト(大学のサイトにresearch page/lab websiteがたまにリンクされています)があれば、それを読むと時間を短縮できます。
- 教授の研究内容がなぜ自分に合うかを書き出す。
- 教授に聞く質問を5つくらい書き出す(今行われている研究、教え方、卒業生の進路など)。
このように準備をしておけば、教授から何を聞かれても大丈夫だと思います。 ちなみに、自分が面接の時によく聞かれたのは:
- なぜこの大学へ行きたいのですか?
- 大学でXXをしていると履歴書に書いてありますが、具体的にどのような内容をしていたのですか?
- あなたの得意なことと苦手なことを教えてください。
- 私の研究について、何を知っていますか?
- あなたは何について研究をしたいのですか?
- 大学院卒業後、あなたは何をするつもりですか?
- この大学以外、他にどの大学へ申請していますか?
面接前、緊張するかもしれませんが、相手も人間だと言うことを忘れずに、自然体でいるのが一番いいと思います。 途中で「間違えた∑(゚Д゚)」と思っても、それを顔に出さないように、焦らず話を続けましょう。
面接の練習とか面接に関して質問がある時、CLS(Center for Careers, Life, and Service)に行くといいと思います。 このオフィスは就職活動、インターンシップ、ボランティア活動など色んなことについて手伝ってもらえますので、オススメです。 その他、JCCの地下には面接室が何部屋かあるので、もしネット上の面接がある場合、一週間前に面接室を予約するといいと思います。 予約するにはGrinnell Shareにログインして、CLSのページに予約のリンク”Reserve an Interview Room”が載っています。 面接室にはパソコン、ヘッドフォン、マイク、スピーカーなどの設備が揃っていますので、何も持っていく必要はないと思います。
まとめ
- ネット上のランキングだけで大学院を決めないようにしましょう。
- 大学院は”filler”ではありません。 他にすることがないから行く場所ではありません。
- 興味あるプログラムを調べているときは、自分が後で情報を探しやすいように随時まとめておきましょう(検索しているうちに情報は増えますよ)。
- 研究をするつもりであれば、興味ある教授の最近の論文を読んでおきましょう。
- 教授から面接の誘いをもらったら、面接の準備を忘れずに。
以上です! もし他に書いて欲しいことがあれば、コメントに書いてくださいm(_ _)m
コメント
卒業おめでとう! グリネルでの学生生活を通して、元からあった自主性に更に磨きがかかったね。とても充実した3年半を過ごしたことがブログを読めばわかります。いい先輩、友人、後輩、それから教授達にも恵まれたようで幸運でした。次はいよいよ希望していた食品科学の道へ向かって頑張って。(時々は息も抜いてね。)