ロシアから帰って一週間経ちました。
アメリカへ帰る前日は少し悲しかったけど、普通の日々に戻りたいと思う生徒がほとんどでした。 自分は今年の夏休み日本へ帰らないことにしましたが、こうたさんともう一人の留学生は実家へ帰りました。
帰りの便も交通費に入るので、日本へ帰るのは不可能ではなかったのですが、帰っても特にすることがないので、今年はアメリカで暑い夏を過ごすことを決めました。
では、前回の続きですが、中国とロシアに行って、各国の食文化について何を学べたのでしょうか?
学校が旅費を払ってまで行く甲斐があったのでしょうか?
料理マニアからの視点から見ると、食文化を知るために現地を尋ねることは当然だと感じました。 逆に、旅行をせずに、その国の食文化を学べるものなのでしょうか?
教科書などの書物から読んで学ぶことは自分の経験で学ぶこととは大きく違います。 実際にその場に立つことと、別の場所でその体験を読むことを、今の技術では同じものにすることは出来ません。 違いがあるからこそ、私たちは研修期間やインターンシップを大事にしているのだと思います。
旅行をしたからこそ食べれたものはたくさんあります(アメリカではとにかく食べられないものが大半です)。 例えば、中国で食べた「黄鳝面(ホアンシャンメン)」とロシアのピロシキはどうしても外国で作られたのと異なります。
「食」とは料理人が作ると言っても、最終的に料理の価値を判断するのは食べる人です。 他人の視点から料理を見るのは、フィルターを二つ重ねるみたいなものです。 自分が大切だと思うことを選別する前から拾い損ねることになるかもしれません。
材料や調理法だけでなく、現代文化についても体験するのが重要だと思いました。
私にとってはロシアでの経験が一番意味があったと思いました。 中国では言葉の壁を乗り越えることができたのですが、ロシアでは真逆でした。 自主的に勉強したロシア語はそこまで上達していなかったので、やはり料理の注文や店員さんたちと話すのは難しかったです。
言葉が通じないだけならなんとかなったかもしれませんが、ロシアのマナーを理解していなかったのも失敗だったと思います。 グリネルのニコニコした環境から来たせいか、ロシアで見た人々の表情はとても真剣でした。 でもその真剣さに紛れ込んで、我夢中の恋人たちもいたので、冷たい国とは思いませんでした(他の学生たちもこのギャップが不思議だと思ったそうです)。
この二週間を終えて、ロシアに住みたいと思ったでしょうか?
個人的には無理とは思いません。 一学期ロシアで留学するのも悪くないと思っています。ヴラジオストクやイルクーシクは日中韓国の影響が強いため、アジア系のものを探すのはそこまで大変ではなかったです。
ロシアへ行く前と行った後の一番大きく変わったのはロシアに対しての警戒心だと思います。 学校の教科書ではよくロシアを悪者扱いするので、印象は正直あまり良くなかったのですが、実際に行ってみた後「この国は思ったほど悪くない」と思いました。
来年のGLPプログラムはまた違うテーマだと思いますが、熱心な教授たちが組み立てた授業なので、興味があるなら申し込んでみるといいですよ!