フィラデルフィア、ボストンへ

グリネル大学は今丁度、2週間あった春休みが終わろうとしています。

自分の家に帰り、家族と休暇を楽しむ生徒もいれば、グリネル大学卒業生のシャドウイングをする生徒等、春休みの過ごしかたは色々ですが、私は中学からの親友でボストン大学に通う友達と高校の親友でスワスモア大学に通う友達に会いに、フィラデルフィアとボストンに行ってきました。

友達に会うのはもちろんですが、他大学の校風や授業の様子を見るのもこの旅の楽しみの一つでした。

まずは、最初に行ったスワスモア大学から、

グリネル大学と同じくリベラルアーツ大学でリトルアイビーの一つに数えられる、全米屈指の大学です。

友達の話を聞く限りでは、グリネルととても似たイメージでした。

極めて、リベラル(自由主義)、非常に高い教育水準、総合大学と違いスポーツはほぼ皆無、教授と生徒の距離が近く、Office Hoursも充実している、などなど。

唯一グリネル大学と大きく異る点は、キャンパスの場所だと感じました。このブログでも何度も取り上げられている通り、グリネル大学がトウモロコシ畑の真ん中にある中、スワスモア大学はフィラデルフィア市街地から電車で30分程のかなりの好立地です。

たったの3日しかいなかったので、詳しいところはよく分かりませんがグリネル大学ととても似た印象でした。

さて、ボストン大学です。

期待通り、グリネルの生徒数に慣れている自分には、ボストン大学での3日は驚きの連続でした。

もちろん行く前にわかっていたことでしたが、生徒の数が半端では無いので、何をとっても規模、大きさ等は桁違いです。

一番驚かされたのは、寮です。

友達が住んでいた寮(寮というよりも巨大マンションの様な外観ですが…)は2000人(!!!)の生徒が住んでいました。18階まであると聞かされた時は「いや、高級マンションか」とツッコミを入れてしまいました。

それはさておき、グリネルの全校生徒が収容できる寮は圧巻でした。

(友達の寮、12階からの眺めです。16階の部屋からはチャールズ川とボストンの夜景が見え、写真はありませんが、絶景でした。)

二日目に友達の生物の授業にも出席させてもらったのですが、300人は軽く入る講堂?のような場所での授業はグリネルの小規模の授業に慣れている自分にはとても新鮮でした。

教授が前もって授業で使うPowerpointを生徒に共有して、それを教授が説明するというスタイルの授業でした。

数万人級の大学は日本にも多数あり、その点は日本とほぼ変わりなく、多くの方がイメージする通りだと思います。

三日目の夜には大学のスケートリンクで行われたイベントに友達と参加しました。彼女曰く、この様な催し物が大学での出会いの場らしいです。日本のサークルの様なイメージでしょうか。

100人程がスケートをしながら、食べて、話して、という場で自分も何度も自己紹介をしました。もちろん、友達同士で来ている生徒も多数いましたが、多くは初めて会う人たちだったと思います。

グリネルでイベントといえば、気の知れた仲間と行くというイメージです。もちろん、9,10月には交流イベントがたくさんありましたが、春学期にもなればこの様なイベントは無くなりました。

さて、次に、自分が感じたボストン大学とスワスモアやグリネルといったリベラルアーツ大学との違いについて書きたいと思います。

欠点をいくつも並べてもつまらないと思うので、それぞれの利点に焦点を当てたいと思います。

ボストン大学等大規模大学の利点

施設、イベント等の充実

  • ボストン大学の友達が理系の専攻をしているので特に感じましたが、施設(研究施設、図書館、教授の数等)の面では生徒数が多い分、小規模大学は大規模大学には敵いません。 例えば、グリネル大学ではScience Centerなるものがあり、理系の施設(教室、研究室)が一つの建物に収まっています。階ごとに生物、物理、化学というように別れてはいますが、ボストン大学では当たり前の様に別々の建物になっています。出席させてもらった生物入門の授業は生物の基礎授業が行われるだけの建物でした。
  • また、生徒数が多い分、多くの場合、授業、バイト、イベント等、選択肢が多い気がしました。大学で取れる授業の種類は確実に大規模大学の方が多いですし、働ける場所、イベントの数も小規模大学は敵いません。

スワスモア、グリネル大学等小規模大学の利点

サポート体制

  • 言わずと知れたリベラルアーツ大学の強みです。教授に気軽に質問を聞きにOffice Hoursに行ける、エッセイを提出前にマンツーマンで添削してもらえる、Resume、Cover Letterの相談がマンツーマンでできる、などなど。これらは大きな大学では困難であると、ボストン大学に自分で行ってみて、改めて感じました。

親密な仲間

  • 各学年400人だと、キャンパスのどこに行っても、必ず知っている仲間がいて、話せる友達がいます。逆に、グリネルで友達に一人も会わずに一日が終わった、なんて事は絶対と言って良いほど起こりません。多くの場合、同じ人と昼食、夕食をとり、似た仲間の宿題をこなして…なんて、生活になります。その分、友好関係、信頼関係が格段に深まり、自分でもたった8ヶ月前に初めて会った人たちとは思えないほどの親密な友達ができました。「親密な友達ができにくい」と悩んでいたボストン大学の友達のことを考えると大きな利点なのではないでしょうか。

リベラルアーツ大学が進学先の候補の一つであれば、これらの長所、短所はもうご存知だとは思いますが、実際行ってみて改めて感じた点を今回書かせてもらいました。大規模な大学と一口にいってもボストン大学の他にもたくさん大学は存在し、また人それぞれ感じ方や捉え方も違うと思うので、「へーそうなんだ」くらいに思って頂ければいいと思います。

終わりに

自己紹介でも書いたとおり、自分が通っていた高校から10分の距離にトロント大学があり、今も同級生30人程が通っています。毎年、5人に1人がトロント大学に進学すると聞いて自分もトロント大学を考えましたが、大規模な大学は向いていないと感じ、グリネル大学を選びました。でも自分がグリネル大学で満足している様に、ボストン大学の友達も彼女の環境に満足しているようでした。どのような教育環境が良いかは本当に人それぞれだということをこの旅で再確認しました。

今年のアメリカ受験戦争は終わりましたが、来年、再来年に控えている方は、このブログが選択において少しでも助けになったらいいなと思います。

ではまた。

ゆーや