Big Buk $$$ が語るグリネル大学の運動部

グリネル大学4年のBig Buk $$$です。もうすぐ卒業ですが、短い間でもグリネルでの生活や日々感じていることを、グリネル大学やアメリカ留学に興味のあるみんなさんにお伝えできたらと思います。よろしくお願いいたします。

Big Buk $$$の大学スポーツキャリア

初投稿の今日はグリネル大学の運動部について。僕は1年生の春学期からアメフト部に入り、3シーズン、ディフェンスのコーナーバックというポジションでプレーしました。2年生の春学期からはアメフトのオフシーズントレーニングと陸上部を掛け持ちし、主に短距離と棒高跳びをやっています。去年の11月に3年半続けたアメフトのキャリアが終了し、今学期は陸上一本、棒高跳びの学校記録更新を目標に練習に励んでいます。この他グリネル大学にどんなスポーツがあるか知りたい方はこちらをどうぞ↓↓

http://pioneers.grinnell.edu/index.aspx (グリネル大学運動部のホームページ)

グリネル大学はD-III

みなさんはNCAA (通称:N C double A)という言葉を聞いたことはありますか?National Collegiate Athletic Associateの略称でアメリカの全国体育連合です。グリネル大学はNCAAのDivision III(D-III)、Midwest Conferenceに所属しています。アメリカ国内の大学のスポンサーで競技スポーツに参加する大学生(Student Athlete)がそれぞれの身体能力に適したレベルで競技するために設けられた大学の格付けがDivisionで、I、II、IIIと分かれています。グリネル大学のような2000人規模のリベラルアーツカレッジは基本的にD-IIIに属します。一番レベルが上のD-Iは州立の総合大学が大半を占めており、D-Iの中でもさらに細かい格付けがあります。

D-IとD-IIIの違い

アメリカのアスリート層の厚さを思い知らされる大学スポーツの格付けシステムですが、D-IIIとD-Iでは大学でスポーツをすることの意味が大きく違います。D-Iは数千億円ものお金が毎年動く超巨大ビジネス。国内のスポーツファンが大学生アスリートの活躍をテレビやスタジアムで観戦し、アスリートも基本的にはスポーツをするためだけに大学に通います。一方でグリネル大学のようなD-IIIの大学のスポーツが全国の人々の注目の的になることはまずありません。学業主体なのでスポーツだけを頑張って勉強をおろそかにすると卒業はできません。

D-IIIも負けず劣らず

D-IにはかなわずともD-IIIの大学でもスポーツは非常に盛んです。D-IIIではスポーツ奨学金が禁止されていますが、名目上は学術奨学金で、実力のある学生をリクルートすることが欠かせません。グリネル大学の学生の3人に1人は大学のスポーツチームに所属しています。またグリネル大学の体育施設は建設費だけで約100億円、芝生やプールの管理、施設全体の清掃などと維持費にも相当のお金がかかっています。練習着の洗濯も毎日大学側が担ってくれます。一つのスポーツチームが一度バスで遠征をするだけで最低10万円×遠征の回数×スポーツチームの数。。。これが長距離だったり宿泊込みの遠征だったりすれば費用は数十倍にも膨れ上がります。そもそも学術機関であるはずの大学がこれほど多額の費用を出してまでスポーツプログラムをサポートする理由は何なのでしょうか。

アメフトの試合の様子(黒:グリネル大学)

スポーツから学ぶ

それは大学スポーツを通して学生がLeadership、Teamwork、Accountability、Disciplineなどのソフトスキルを養うことができるからです。そして大学側がその点に大きな価値を見出し、スポーツも他の学問と同様にリベラルアーツ教育の一部であると考えているためです。高校数学より大学数学の方がより難易度が高く内容が濃いのに似て、大学スポーツも練習プログラムやコーチの質は非常に高いです。Divisionを問わず、恵まれた環境でのStudent Athlete生活はスポーツに情熱を注いできた高校生なら誰もが夢見るオポチュニティです。

D-IIIの大学に卒業後も競技スポーツを続けるようなアスリートはほとんどいません。それでもStudent Athleteであれば授業の傍ら週に20時間以上も厳しい練習や試合に費やし、時には怪我を克服しながらもほとんどが卒業まで競技を続けます。アスリート個人が競技を続ける動機やそこから得る学びはそれぞれ違いますが、普段の授業とは違った学びと成長を求めてみな今日も練習に励みます。いかかでしょうか。少しでもアメリカの大学スポーツの仕組みや意義に興味をもっていただけたようなら幸いです。

最後に

スポーツがBig Buk $$$のアイデンティティなので、このような形で自己紹介とさせていただきました。ちなみにBig Buk $$$はアメフト部でついたあだ名の一つで、「びっぐ ぶぅく まにぃ」と読みます。これからもよろしくお願いします。

屋内陸上記録会の様子

Big Buk $$$