グリネルの好きなところ -雰囲気編

皆さんこんにちは。ぴょんです。
実は、あれよあれよという間に先月グリネルカレッジを卒業してしまいました。ホテルでの隔離期間中なので、一年半ぶりに浴槽に浸かりながら大好きなドラマの4周目という贅沢な生活を送っています。本当はラスト投稿を書くところなのでしょうが、お伝えしたいことがまだまだあって(未投稿の下書きがずらり!)夏休み中もコツコツ投稿していけたらと思っています。

グリネル生活最後の期末考査最終日!最後の最後までグリネルの景色は綺麗でした。


今回は、後輩と一緒にグリネルの好きなところを書いていきます。
人編を な” さん、場所編をもみさんが書いていくそうなので、私は自分の好きなグリネルの雰囲気「マイペースさ」について紹介していきたいと思います。

ばちばちしていない…

もちろん全員が全員という訳ではありませんが、他人がどうこうではなく、自分の興味のある事柄をとことん追求しているマイペースな人が多いように感じます。故にあまり競争心ばちばちという雰囲気がありません。個人差はあれど、人間無意識のうちに他人と比べてしまう性質があるように感じているので(比較した後に気にするかしないはまた別)、あえて自分の身をおく環境までもばちばちしなくてもいいのではないかと個人的に思っています。ですから、このグリネルの我が道を行く雰囲気がとても好きです。

またその雰囲気のおかげか、授業でも学生たちはとても協力的です。他の学生を蹴落とそうとする人は今までに一度も見かけたことも聞いたこともありません。中間・期末考査前には、自分で作ったスタディガイドをメールでクラスメイト全員に送ってくれる出来過ぎ君も現れるほど。小テストの準備から日々の復習、エッセイやプレゼンの添削まで本当にたくさんの同級生や先輩、時には後輩に助けられてきました。

このマイペースさは、何処から来るのだろう…

そんな、私の大好きなマイペースな雰囲気は、何故ここグリネルカレッジに存在しているのでしょう。

卒業間際、アドバイザーの教授たちとも「比較的マイペースなグリネル生」の話になったのですが、これはどうも教授陣の雰囲気も影響しているのではないかという意見が出ました。グリネルの様な小さなリベラルアーツカレッジだと、雇う教授の絶対数も少なく教授同士の専門が被ることも少ない。これは総合大学との大きな違いの一つだそうです。総合大学は規模が大きく、どちらかというと似た分野の教授達と常に切磋琢磨し合う関係性だそうで、ポジションを巡って…等々の政争・駆け引きもあるとかないとか…。結果、教授の入れ替わりもリベラルアーツの大学と比べると早いそう。一方のグリネルではほとんどの教授が異なる分野を専門としていて、学生に同じくそれぞれマイペースに自身の興味を追求しています。だからと言って、古い価値観の教授達が居座っている様な雰囲気もありません。教授達の社会動向へのアンテナの高さ、そして生徒の教授を評価するシステムなどが、グリネルのマイペースさ故の脆い部分をカバーしているのかなと感じています。

類は友を呼ぶ、というのも欠かせない要素かもしれません。同級生でも後輩でも、キャンパスを実際に訪れた際に他大学と比べてやさしくのんびり、でもみんな何かにnardy(オタク気質?)な雰囲気があったからグリネルに決めたという話を多く聞きました。自然とそんな雰囲気に惹きつけられた学生も沢山いるのではないでしょうか。

要は、どんな環境がundergradの自分に必要なのか

もちろん、激しい競争の中で得られるものも多いですし、その方が体質的にあう方もいらっしゃるでしょう。実際、総合大学の高い研究レベルを保っているのはその様な代謝の良さやよきライバル関係も大きいと思います。

個人的には、undergraduate(学部)の間は多くの心惹かれることをそれぞれ貪欲に勉強して、本当に将来まで携わっていきたい分野を見定めていくことがゴールの一つだったので、ばちばちとした環境はどちらかというとノイズになり得るものでした。じっくり悩んで迷っても何にも置いていかれている気がしない、安全基地の様な場所が大学生の私には必要だった気がします。だからこそ、目の前の勉学の「内容」に夢中になれたし、卒業後(少なくとも数十年は)関わっていきたいと思える分野を見つけることができました。

また、泣いても笑っても大学の外には一種の競争社会が広がっています。それは、実力やコネや運や色々なものが複雑に絡み合った一筋縄ではいかないものですが、確実にあります。ちょっと大学の外に出て、そんな場所で実力を試すことのできる機会は探せば多々あるので、トライしてみるのもいいでしょう。論文を発表したり、大会に参加したり、インターンをしたり。
だからこそ、そう、だからこそ、安心して帰ってきて、本当は自分はどうしていきたいんだ?と問い続けられる優しさのある環境が私には救いでした。そして、その優しさは教授や学生のマイペースさに由来していると感じるのです。

…などと偉そうに書いてしまいましたが、私自身はグリネルのこの様な一面を入学するまで知りませんでした。そう考えると、この生徒はグリネルに合っていると判断し合格をくださったadmissionの方々の鋭さに頭が上がりません。
Undergradの環境に必要なものは本当に十人十色ですが、私の様にじっくりコツコツ好きなものを見つけたい、将来を考えていきたい、という人には、グリネルカレッジはとてもおすすめの環境だと思います。

ぴょん