もし世界が、大きなサラダだったら?

休暇が始まり、デモインに向かう車内。

とうもろこし畑を抜けて、もっと高い木が増え森が見えるようになってきた頃、幼少期のような考えが頭に浮かぶ。

 

「この世界がサラダでできていたらこれはケールで私たちはゴマくらいかな。」

 

そこでハッとして我に帰った。

こんな思考をしたのはいつぶりだろう?小さい頃はこんなふうに想像の世界へいつも小旅行をしていたのにいつの間にかしなくなったことに気づいた。

 

 

多分、忙しくなりすぎたのだと思う。

私たちは、忙しい。

仕事、課題、心配事、いろいろあるけれど、特に「暇な時間」も忙しい。昔と定義がまるきり違うことに気づいた。暇な時間、YouTubeを見るので忙しい。インスタを見るので忙しい。

 

 

でも、この車内では私はデータを必要以上に使いたくない。だからデータを切って、ドライバーさんとの会話を楽しんだ。

一通り、40分くらいぽつぽつと話した後、それ以外することがなく、外の景色に集中し始めた。

 

雲の形、間隔、色のコントラスト…そうしてそのうち、だんだん視界が「全体」を捉え始める。

暇だから。

集中力も切れ、自分の暇をつぶしてくれるものがなくなったのでフェードアウトを始める。

 

 

そこで、世界がサラダに見えた。

 

 

感動というか、衝撃というか…この感覚は忘れてはならないと思って残しておく。

暇な時間、思いっきり暇こいてみるのも豊かな時間なのかもしれない…