常識外れ

こんにちは、タカヒロです。目まぐるしく走り回っていた11月が終わって、一息つくかと思いきや、そんな暇もなく、期末試験に向けて勉強しています。

12月に入って最低気温-10℃の世界に突入

12月に入って最低気温-10℃の世界に突入

さて、僕がグリネルに来て驚いたこと。たくさんあります。それらを全部ひっくるめて一言で言えば、「グリネルの異質感」。

ここでは具体的に二つ例をあげながらこの「異質感」をみていきます。

セクシュアリティ

グリネルの学生は総じて自分のジェンダーやセクシュアリティに関して非常にオープンです。ゲイだろうがレズビアンだろうが、他の男女のカップルと同じように手をつなぎ、イチャイチャしています。少なくともグリネルではLGBTQは当たり前。

中高一貫男子校に青春を捧げた僕からするとこれ自体が驚きポイントなんですが、グリネルに三年半もいれば慣れます。

僕にとっての本当の驚きは、慣れきった状態でグリネルから一歩出た時のギャップ。日本に一時帰国していた時、知り合いAさんから「グリネルにゲイの人が多いって、ちょっとやだな」と言われました。高校時代ならこの発言に対して何も変に思わなかったでしょう。でも、今の僕にとっては違和感のある発言であり、「あー、やっぱりグリネルから一歩出たら LGBTQは普通じゃないんだ」と改めて思い知らされました。LBGTQが浸透していない日本で相手を責めるのは酷な話ですが…

レイシズム

「人種差別」に対してグリネル生は非常にセンシティブです(すぎるくらいに)。全くないとは正直言い切れませんが、グリネルではレイシズムはタブーの中のタブー。少しでも「それっぽい」発言をすれば、非難轟々、「You’re such a racist」と一蹴されます。

グリネル大学の学生・教授間ではそう。では他では?

まったく。グリネル大学という教育機関のコンテクストから少しでも外れると、びっくりするほどレイシズムは当たり前にあります。個人的に印象に残っている出来事は二つ:

一つ目は、ダウンタウン(いわゆるグリネルの町)を夜歩いていた時。通りかかったトラックから何者かがわざわざ窓を開けて何やら叫んでくるのです(怖い)。その時は気づきませんでしたが、後ほど大学から連絡が来ました。「白トラックに乗ってる人が「有色人種」に対して差別的な罵声を浴びせているから気をつけろ」と。

二つ目は、お隣りのアイオワシティをアジア人の友人何人かと歩いていたとき。すれ違いざまに白人集団が「ニーハーオ!」と笑いながら声をかけてきました。明らかにふざけていて、人を馬鹿にするような言い方は、今思い出しても腹が立ちます。ちなみに、僕のグループに中国人は一人もいませんでした(笑)。

これに関してもグリネルとのギャップに驚き、自分の無知さを嘆きました。「いまだにアジア人に対して人種差別的な人っているんだ!」なんて感心もしてしまいました。

まとめると

「グリネルでの常識」というメガネをかけて、グリネルの外で起きる出来事を観察すると、「世間の一般常識」とやらが少しだけ見やすくなりました。と同時に、グリネルのある意味での異質さにも気づかされました。

気をつけなければいけないな、と思うのは、グリネルでの常識を世間一般の常識と混同しないこと。「人種差別・女性蔑視発言しまくりのトランプが大統領になるわけない。あんな奴を誰が選ぶんだ?ありえない」と自信満々に言っていた学生たちは、グリネルの常識に飲み込まれてしまったのかもしれません。